教育失敗学から教育創造学へ   (読書編) ~子どもの教育に情熱をかける人々のために~ 

小学生と大学生の親です。 このブログでは,読書から得られた発見や視点を中心に,子どもの教育について考えていることを書き綴っていきたいと思います。

2014年03月

図解 「問題」を1秒で解決する するどい「質問力」(三笠書房)



 質問ができる子どもは,一定の理解をし終えた子どもです。

 教師がしてしまう癖のある「最低の質問」とは,

 「わかりましたか?」というもの。

 わかったか,わからないかがわかる能力があることが前提となるこの質問の問題は,

 わかったか,わからないかがわからない子どもは,そもそも正確に「はい」とは言えないことにあるのです。

 教師も親も,もっとレベルの高い「質問力」を身につけるべきで,

 それこそ子どもに「質問力」を求める前に,自分からその技を磨かなければなりません。

 指導力・「子育て力」に課題がある教師や親と話をすると,

 この本に登場する「べからず質問」を必ずしてきます。

 「だからあなたはダメなんだ」なんて言えないので,できたらこの本で勉強してもらえると・・・。


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~大学に進む子どもは・・・~プレジデントFamili 2014年5月号(プレジデント社)



 東大・京大合格者を出身高校別に見ると,私立高校が半分を占めています。

 全卒業生に占める私立高校卒業生の割合は,3割です。

 国立高校の場合は,全卒業生に占める割合が0.3%であるのに対し,東大・京大合格者に占める国立高校出身者の割合は5.8%。

 このデータだけを見ても,多くのことが予想できますが,雑誌では,都道府県別のさまざまなランキングをあげており,もう「都市部の人向けの雑誌です」なんて臭いをぷんぷんさせる仕上がりになっているのです。

 気の毒なのは秋田県の方々で,

 「学力は高いのに(?),親の所得が低いので大学進学者が少ない」

 なんて思わせるようなデータの示し方がされています。

 何だか申し訳なさそうな感じで「節約法」とか「奨学金の活用」とか「教育ローン知識」,「学費ゼロの学校」などを載せていますが,

 「お金持ちの優越感を満足させる」ことがねらいのように思えてなりません。

 興味深い特集もあります。

 未来の業界予測や,鍵となる学部の紹介として

 「士・農・工・商」が挙げられていることなど。

 いずれにしても,「教育費」は親が負担するもの,という認識を固定化させてくれる内容で,それなりの覚悟と,公教育への「あきらめ」感が高められました。


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本当の仕事の作法~価値観再生道場~(KADOKAWA)



 仕事の心得を知りたい人に向けての本にしては,

>私たちが「仕事」をしてゆくにあたって,本当に大切な部分は,ハウツー本に絶対に書かれていないという話題が出たのですが,では,なぜ人はハウツー本を読むのでしょう。

 なんて話題が出てきたりして,それを「信仰」と結論づけるあたり,

 実は自分たちの立ち位置まで理解した上で本を出している,ということがわかる本でした。

 ただ,こういう本が「精神安定剤」になる人って,もう20代より下にはいないのでは?

 なんて思ってしまいます。

 本の寿命はどんどん短くなっていますが,
 
 「信者」がいることで延命が図られるという構造。

 ハウツー本が必要ない人が,読むという不可思議。

 これが,そういう本の代表例になる,という未来予測をしてみました。


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(遠慮史観で思いやりを育てた・・・)日本よ,「歴史力」を磨け~「現代史」の呪縛を解く(文春文庫)



 こういう本を読んでいるというだけで,あるいは,紹介しただけで,

 「あいつは~だ」とレッテルを貼られてしまう偏狭な世界がある。

 「偏狭さ」だけでもっている世界もある。

 なぜこの本を今日,とりあげたのかというと,「歴史力」がニュースになっていたからである。

 中国と韓国が仲良くしてくれることは日本にとっても好ましいことである。

 が,そのきっかけになることが,まさに「歴史」そのものなのである。

 日本に「歴史力」がないのは,中国や韓国を刺激しないように「配慮」してきた結果である,というのが著者の考えだが,それは私も同感である。

 「遠慮史観」というのが私の造語である。

 「戦争で裁かれた側の国」の宿命とあきらめるのが嫌な人が多いのもわからないではない。

 強い「歴史力」を武器にする中国や韓国に対して,日本はこれからも叩かれ放題でいくのか。

 日本が下手なこと,中途半端なことをすれば,逆効果になるなんてことは中学生にもわかる。

 下手なことをすれば,「下手なことをやった」というレッテルを貼られて,政治生命を失うことになりかねない。

 だから,だれも,何もしない。何もできない。

 これが「民主主義」の最大の欠点と考えられていることである。

 「思いやり」と「無責任」が同居している日本の政治に「歴史力」を望むのは無理だろう。

 日本は,叩かれ続けていた方がよいように思う。

 口にするのは,事実だけでよい。それしかないように思う。


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~街場シリーズ最低の本~街場の五輪論(朝日新聞出版)

街場の五輪論
内田樹
朝日新聞出版
2014-02-20


 今までの「街場の~」シリーズはそれなりに読みごたえがあったが,

 さすがにこの本(タイトルと表紙で期待しすぎた)には,やられた。

 今後,この出版社の本だけは,書店で内容を確認してから購入するようにしたい。

 個人的な感想だけにとどめる。

 商品を購入する際に,決して怠ってはいけないと子どもに教えていることを怠ると,こういう目にあう,ということを子どもに教えるきっかけにもなった。

 この本のおかけで,書店に足を運ぶ機会が増えると思う。そこは感謝したい。 

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