教育失敗学から教育創造学へ   (読書編) ~子どもの教育に情熱をかける人々のために~ 

小学生と大学生の親です。 このブログでは,読書から得られた発見や視点を中心に,子どもの教育について考えていることを書き綴っていきたいと思います。

2017年04月

増え続ける法律と続発する条文のミス~週刊ダイヤモンド



 2017年3月1日時点で施行されている法律は1967本。

 全部の正式な法律名を暗記している人はいるだろうか。

 現在開かれている第193通常国会では,228本の法律議案がある。

 1本の法律が成立するまでに,当然,多くの専門家のチェックが入るわけだろうが,最近は,条文にミスが目立つようになり,法律の施行がせまってから関係団体が慌て出すこともあるという。

  将来は,人間がある「理想」を語ると,AIがそれを実現するための「法律案」をつくってくれる時代が来るかもしれない。

 ただ,法律の数が増えていることを実感しながら生きている国民はほとんどいないのではないか。

 新しい法律ができたり,改正されたりすると,その関連法のすべてに影響が出て,それらも改正しなくてはならなくなる。

 複雑で入り組んだ法律をすっきりさせる法律も必要になってくるかもしれない。

 ところで,法律の名前を100個以上は言えないような普通の人に,「立法」や「政治」を身近に感じさせる方法はないものだろうか。

 一番いい方法は,時間も労力もかかる「法律の制定や改廃」の大変さを実感してみることである。

 私が勤務している学校の代表的な行事のほとんどは,生徒が実施要項を作成して,自治委員会と教員の会議で承認を受けなければならない。

 「どうしてそんなに面倒臭いことを」と感じている素直な子どもも多いだろう。

 面倒な手続きを経ないと社会が動かないのは,非効率だ!という意見の子どももいるだろう。

 そういう子どもが大半を占めるようになるタイミングを,独裁者は見逃さないはずである。

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10年後も稼ぐ人であるために必要な能力~週刊ダイヤモンド



 「何とか力(りょく)」という言葉で人を刺激できる言語を持っている国ではあるが,なかなか簡単にそれが身につかない国民であるところが,奥ゆかしいというか,可愛らしいところである。

 学校教育でも,この雑誌に紹介されているような「力」の育成を目指している。

 謙虚な力,自分でとことん考える力,構想力,創意工夫する力,構造化し表現する力,実行力,自己肯定力,夢中になる力,先を見通す力・・・・

 こういう力をどうやったら身につけさせることができるのか。

 こういう力をどうやって評価したらよいのか。

 前者の場合,私が重視する手段は,「危機的状況に陥れる」ことで,最大の効果が期待できるが,耐えられるだけのメンタルの強さが必要である。メンタルが弱い人に,相当な危機を経験させることは,リスクが大きいことであるが,踏み出す勇気がもてない人は,後ろから押してあげるしかない。

 後者の「評価」については,まず,「そういう能力の評価は極めて困難だ」と主張しておきたい。

 学校の「評定」は,総括的評価とはいっても,結局はどこかの「通過点」での「状況」にすぎず,その「状況」は,時間とともに「劣化」「悪化」「縮小」する可能性もある。

 評価対象になる「能力」は,瞬発力だけ求められるものや,持続力も必要なもの,学習内容によって大きく「揺らぐ」ものなど,一時的な場所や状況を切り取って数値による評価を行うことにあまり意味がないものが多い。

 学校ではなく,社会に出て,成果を出してから,あらためてかつての学校での学びの評価が与えられる,というのが理想かもしれない。

 社会に出てからの「成果」もまことに多種多様である。

 単純に「いくら稼ぐか」という目で見るのをやめて,「どれくらい人の役に立っているか」で評価してあげたい。

 しかし残念ながら,「お金」に換算した方が,わかりやすいだけでなく,モチベーションも上がる,という現状もある。

  この雑誌の特集のように,「逆算」をしてみて,素晴らしい人材になった「きっかけ」を学ぶことは,役に立つかもしれない。

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対人関係の悩みを一気に解消する方法~嫌われる勇気



 あれこれとたくさん悩むことがある人は,見方によっては,人生をとても楽しんでいる人だと言える。
 
 悩むのをやめたいのにやめられなくて悩んでいる人にとって,参考になりそうなのが本書である。

>「あの上司がいるから,仕事ができない」と考える。これは完全な原因論です。そうではなく「仕事をしたくないから,嫌な上司をつくり出す」と考える。あるいは「できない自分を認めたくないから,嫌な上司をつくり出す」。こちらは目的論的な発想になります。

 後者の発想によって,迷惑を被っている人たちがたくさんいることもよくわかる。

 問題はどこにあるのか。自分なのか。相手なのか。

 自分の問題は何か。相手の問題は何か。
  
 コントロール可能なのは,上司なのか,自分なのか。

 当然,自分だけである。

 コントロール不可能なのは,上司なのか,自分なのか。

 上司はコントロールすることが難しい。

>他者の課題には介入せず,自分の課題には誰ひとりとして介入させない

 アドラー心理学は,他者を変えるための視点ではなく,自分を変えるための視点を大事にしているという。

 「教育」という言葉事態が,「教育効果」をはばむ大きな原因であることに気づく人もいるだろう。


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日本の弱点を見抜く目~新・所得倍増論

デービッド・アトキンソン 新・所得倍増論
デービッド アトキンソン
東洋経済新報社
2016-12-09


 日本の人口は,世界何位でしょう?

 日本のGDPは,世界何位でしょう?

 日本の1人あたりGDPは,先進国中で下から数えて何位でしょう?

 冒頭に登場する表やグラフは,日本人があまり注目していないデータを示しています。

 注目させてもらっていなかった,と言い換えてもいいかもしれません。

 現在の日本がおかれている状況を客観的に見たい人にとって,この本はお薦めです。

 絶対量ばかりに注目して,世界のランキングが高いからといって安心させられているのは,「戦争」に備える場合だけ,という指摘もとても鋭いと思います。

 「戦争」が起こると,国の絶対量が物を言います。

 しかし,「平和」な日本で,人々がより幸福な暮らしをするためには,

 1人あたりのGDPの順位がもっと高くてもよいはずでしょう。

 所得倍増の処方箋の中で,私が共感したのは,本書で引用されているサッチャー首相の当時の言葉です。

>低所得者層が次第に貧困になっても,格差をなくしたいという野党の政策は正しくありません。格差が多少広がることになっても,低所得者層の所得を上げていく,ということが政治の腕の見せどころでしょう

 これを,教育政策に置き換えて表現してみると,次のようになります。

>低学力層の学力が今より低下しても,全体の学力格差をなくしたいという教育政策は正しくありません。学力格差が多少広がることになっても,低学力層の学力を上げていく,ということが教師の腕の見せどころでしょう

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明確な根拠がないときに言いがちな言葉~「考える」ってどうすることか言えますか?



 メタ視点やメタ認知,メタ発言のように,「メタ」というギリシャ語の接頭語がつく言葉が教育の世界でも浸透してきている。「メタ」は日本語で言うと「高次の~」「超~」という意味になるが,「優れた」とか「高レベルの」というニュアンスではなく,「高い視点からの」という感じで,「メタ視点」というと言葉が反復されている気もする。

 「今,格好つけてくさい台詞を口にしているな」と言いながら自分で自覚しているのが「メタ視点」である。

 以下のような知識をもって,自分が書いている文章を客観的に分析できる心のゆとりをもっておきたいものである。

 人は,明確な根拠もないのに,自分の考えを人に押しつけようとするとき,次のような言葉を使うという。

>・絶対,やっぱり

 ・あたりまえ,当然,常識

 ・正しい,正しくない(具体的な観点も示さずに)
 
 ・良い,悪い(具体的な観点も示さずに)


 本書では,道徳の教育内容を総合的に評価するツール・技術としてのメタ視点思考法が紹介されているが,うまく要約できる自信がないので,本編で扱えるように準備しておきたい。


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