『新しいリーダーシップ論』とか,『リーダーシップの本質』というタイトルでもかまわない内容だと思われるが,

 実際は『チームの力』となっているところに,著者が考えるリーダーシップの本質が隠されているのだろう。

>リーダーシップの方法論が世に溢れているのに,なぜまったく役に立たないのかがわかるだろう。それは何かを言う以前に,“誰が言うか”によって,まったく意味が変わってきてしまうためだ。

 などは痛烈な言葉である。

 リーダーの人格がリーダーシップの基点になる,という考え方があるから,

 どうしたら人格を高めることができるか,という問いに行き着いていく。

 自分なりにできる範囲のことから,力を発揮していく。

 できる人の近くにいる。

 この2つの有効性を,子どものころから実行して身をもって知っている人は強い。

 人格の大切さに加え,本書では価値の原理,方法(特定の状況において何からの目的を達成する手段)の原理,戦略(状況と目的を見定めながら有効な指標を追求,選択,創出し続けること)の原理が整理されているが,これらを指針として,本質からブレることなく目的達成のために誠実に尽力することが,リーダーシップを発揮するために欠かせないとしている。

 『誠実』というと,どの政治家も一律に口にしたり,一昔前の不倫騒動で流行した言葉としての記憶が蘇ってしまったりするために,どこか「軽い」イメージも伴ってしまうのが哀しいところではあるが。

 今は,『不誠実』な態度はすぐにネットで広がり,自分のクビを締めつけ命取りになる時代になった。

 『不誠実』な人の近くには『不誠実』な人が集まる,と非難されることは痛い。が,それが本当の姿かもしれない。

 組織は「始めるとき」に最もまとまりやすい。

 メンバーが高い関心をもって,かつ,それを共有化できるからである。

 組織を「維持,発展させるとき」が最も難しい。

 メンバーの関心が失われたり,方向性が分かれたりするからである。

 目的が変わったのに方法を変えない,

 状況が変わったのに方法を変えない,

 などのリーダーの欠点は見えやすいが,

 目的と状況が同時に変わったため,方法を変えないことが最も適切な判断のように見えてしまうこともある。

 変革期を乗り切れるリーダーを育成するために,

 制度を強制的にいじることに意味があるという論理は成立するだろうか。

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