新書ではなく,ぜひとも大型のカラーで読みたかった本である。

 日本の地図に関して,江戸時代だけの話だけでなく,

 「行基式日本図」が描かれた中世から解説が始まっている。

 さて,日本人の多くは,小中学校や高等学校で,帝国書院という会社が発行している地図帳を教科書(中学校のシェアは100%に近い)として使用した経験をもっている。 
 
 この地図帳は,書店でも販売されているが,よく売れているらしい。

 統計だけでなく,内容も更新されていくから,定期的に買っている方もいるのだろう。

 教科書としての地図帳では,言うまでもなく,「正しさ」と「使いやすさ」が重視される。

 地図の歴史をさかのぼると,「正しさ」がそれほど重要ではないケースに出会える。

 用途によっては,「美しさ」が最も大事な要素だったりもするだろう。

 教育の世界でも,あまり「正しさ」ばかりに気をとられて,

 無味乾燥な数字や用語だけの世界に陥る愚を避けるべきときがあるだろう。

 特に人間の「評価」にかかわる部分については,「正確さ」よりも,

 「成長させるための道具」として扱う方が,有意義なものになるだろう。

 「美しい評価」と呼べるようなものを開発したいものである。

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