わが闘争(上)―民族主義的世界観(角川文庫)
アドルフ・ヒトラー
角川書店
1973-10


 ドイツで『わが闘争』が70年ぶりに出版されたことに気づかなかった。

 日経ビジネスに掲載された石黒千賀子さんのコラムで知った。

 受け売りの知識で,ドイツ語での出版が禁止されていると生徒にも教えていたのだが,

 2015年末でドイツの著作権法での著作権保護期間(死後70年)が切れていた。

 ドイツのアマゾンでは数時間で1万6000部が完売したそうだ。

 今でも「反扇動法」により,無批判のまま『わが闘争』を出版することはできないため,

 現代史研究所による注釈(3500以上あるという)付き学術版として出されたとのこと。

 上下2巻で合計約2000ページに及ぶ本だという。

  ドイツは,難民受け入れ問題などで揺れている。

 もし,注釈抜きで『わが闘争』を読む人が増えたら,どういうことになるだろう。

 本は,読む人が読みたいように読むものである。

 今まで「禁書」とされていたものが出版されるということで,独特の興奮もあるだろう。

 さて,ユダヤ人の立場になって,この出版に対する賛否を述べてみよう,
 
 という課題を突きつけてみたら,どうだろう。

 実際のところ,賛否両論あるそうだ。

 70年の時を隔てて,ドイツはまた変わろうとしているのだろうか。

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