今,私が手に取っているのは,上の本ではなく,コンビニで売られていた同じ著者,出版社の680円の本です。
臨床心理学に興味がある生徒がいるので,学級文庫に加えるために購入しました。
最近は,特に深い悩みがあるわけではないけれど,話すと気持ちが楽になる,という口コミから,スクールカウンセラーとの面談を希望する生徒が少しずつ増えています。
一部にはコストに見合った仕事がなされていない,という批判もあるスクールカウンセラーですが,私の勤務校では,一定の役割を果たしていただいています。
一読して,生徒たちに気づいてもらえたらよいなと思えた箇所がありました。
私たち教師も,臨床心理の専門家ではありませんが,実は臨床心理士(カウンセラー)の方が行っているのと同じ方法で,生徒の指導をしているという事実です。
認知行動療法という項目で,簡単に説明がなされていますが,これは問題行動が発生したときの教師による指導そのものです。
スクールカウンセラーにはない教師の強みは,問題行動に到った背景に関する知識が多いことですが,これは場合によって,生徒に対する偏見を生むおそれもあることを自覚しつつ,「基本的な前提」としておさえながら,とにかく「次のステップへ」進んでもらうことをねらいとして指導を行います。
教師と同じような役割を,実は友達同士でも行っている現実もあるでしょう。
義務教育段階の学校でも,「心理学」に関係する学習を行うことが,「道徳」を学ぶよりはるかに役に立つ,という認識が広がる可能性に期待しています。
教育問題・教育論 ブログランキングへ