私の教師生活をふり返り,20代から今まで,それぞれの時期に全力を傾けてきたことを挙げてみる。

 20代は部活動の指導。
 
 30代前半は学年主任としての仕事。

 30代後半は実践研究の発表と教育委員会での指導主事のとしての仕事。

 40代は教科の実践研究。

 もう始まっている50代は,何に全力を傾けるべきだろう。

 「たくさん書くこと」が得意な鷲田小弥太さんの仕事量を上げるための絶対法則とは。

>二〇代,芽が出なくとも,どんな種類の仕事であれ,がんがんぶつかっていく。思考力をつけ,思考のスピードを上げる。

>三〇代,全身でこれぞと思う仕事にぶつかっていく。

>四〇代,三〇代の成果にさらに磨きをかけ,いちだんと飛躍する。

>五〇代,大収穫期を迎える。がんがん仕事をする。仕事量を落とそうなどと思わない。
 どうなるか。仕事にスピードがつく。思考にスピードがつく。同じ時間で仕事をするなら,二~三倍の仕事ができる。頭の回転も速くなる。当然,同じ仕事をするなら,時間が余る。倍の仕事をしても,従来どおりの時間が余る。

 鷲田さんは,「量」というものにとても重要な価値を置いておられるようである。

 多くの人の場合,三〇代くらいから,「組織のための仕事」が増えてくる。

 だから,「これぞと思う仕事」に向き合える人は,うらやましい気がする。

 組織ぐるみで違法行為を「行わされていた」文部科学省の人事課の人々には,「これぞ」と言える仕事などあったのだろうか。

 私の場合,「これぞ」と思える学習指導や生活指導ができるようになったのが,三〇代だった。

 仕事量は,三〇代がピークだったように思える。

 量より質が大切,というのは逃げの姿勢の表れなのだろうか。

 「思考のスピード」という概念に,違和感をもつ人もいるだろう。

 「じっくり考えることの大切さ」もあるのではないかと。

 しかし,「じっくり考える」ことにもスピードがついてくる五〇代を生きていきたい。

 今,じっくり考えてみたいのは,公開された新学習指導要領案である。

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