心理テクニックを学んでいる人は多いだろうが,多くはそのノウハウをもっていることを隠したがる。
しかし,よくよく観察されると,無意識ではなく,意識的にそのノウハウを使っていることがわかる場合もある。また,セルフコントロールに失敗し,無意識のうちに「嘘をついているシグナル」を送ってしまうこともある。
なぜこの本のことを思い出したかというと,経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが,菅官房長官の分析をした記事を読んだからである。
この記事を菅官房長官が読んだとしたら,次の記者会見では手を置く位置を変える可能性がある。もしそれが現実のものになったら,「疑い」が濃くなってしまう。
相手の仕草を真似ると,気持ちまでわかるようになる,というのは確かなことだろう。
質問相手の顔は見ない。自分が話すときは,相手の顔から目を離さない。
権力を行使するための手法らしい。
心理操作は,「人を幸せにするためにある」というくだりがあるが,これは操作ができる人に都合のよい解釈のような気がする。
>世界はあなたが思う通りにある。言葉が意識をつくり,言葉は思考がまとう服であり,言葉が人をつくる
何とか一つ覚えと揶揄されるような言葉も,繰り返し繰り返し使っていくうちに,「空想」が「現実」のものに思えてくる。
本当に「幸せ」な方向に行っているのかどうか,見定めるためにも,「知識」は財産であり身を守る武器にもなる。
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