日本にはチームがない。
著者はこれが日本の「根本問題」だという。
>何かを解決する,何かを生み出すための組織ではなく,与えられたこと,決められたことを間違いなく処理するための組織,何かを守るための組織になっている
日本にチームが存在したのは,いつの時代だったのだろう。
なぜ,そんなチームが存在できたのだろう。
明治初期の動きは,「チームのあり方」について考えるヒントを与えてくれそうである。
中枢にいるA,B,C,Dの4人が,Xの問題についてはA,Bが賛成でC,Dが反対,
Yの問題についてはA,Cが賛成でB,Dが反対。
A~Dにあてはまる人物名と,X,Yの問題をそれぞれわかりやすく書きなさい。
こういう入試問題を資料付きで出題してくれる大学はないだろうか。
「わかりやすく書く」のは,文章だけとは限らない。
図やイラストで示し,「最もわかりやすかった説明」を公表する。
そんな入試を実施してくれる大学の登場を待ちたい。
>(著者である)わたしは官庁,民間企業,研究機関を数多く訪れた。気付いたことは,官民を問わず,日本の組織がどれも驚くほどそっくりなことだ。(中略)
出身大学も出身高校も,あるいは小学校時代に通っていた塾も同じと思えるほど似たような人間が集まって,人種も宗教も職業も違う世界中のハッカー相手の対策を考えていた。これはほとんどジョークとしか思えなかった。
学習指導要領の「要領」とは思えない硬直性も,冗談としか思えない。
教育問題・教育論 ブログランキングへ