アメリカの社会変革 (ちくま新書)
ホーン川嶋 瑤子
筑摩書房
2018-02-06



 アジアと一言で表現しても,あまり意味がないことは,アメリカへの移民の状況を見てもよくわかる。
 
 まず,ムスリム・アラブは「白人」カテゴリーに入る。
  
 アメリカのアラブ系人口の6割はクリスチャンで,ムスリムは4分の1ほど。

 東アジア系移民に対して,インド系の3分の2という高い割合の人々は,プロフェッショナル・マネジメント職に就き,高収入である。シリコンバレーのスタートアップの3分の1はインド系だという。

 インド系成功の理由が3点挙げられている。

>英語のスキル,高い教育レベル

>多様性の中で仕事のスキルを体得している

>ビジネスインフラが乏しい環境で,厳しい試練をくぐり抜けており,強さや弾力性,コミュニケーション・スキルを持っている。


 東アジアに共通する文化的な「欠点」も列挙されている。

>勤勉な働き蜂で,リーダーに向いていない
>権威に従順でチャレンジしない
>リスク回避傾向がある
>控え目,謙遜,自分を目立たせない
>コミュニケーション・スキルに乏しく,受動的
>発言せず,非社交的である
>メンターやスポンサー等を積極的に求めようとしない
>ロールモデルが少ない


 アメリカに行っても「トップには立てない素質」がたくさんあるようだが,教科書を使った「道徳教育の充実」で,将来は日本も何とかなるだろうか?

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