とりあえず,やめてみよう(否定主義)

 みんなで足並みをそろえよう(全体主義)

 しばらくは我慢しよう(手段主義)


 この3つで「改革」を進めることにより,結局は大失敗を招くかもしれないことは,歴史が証明してくれている。

 それなのに,せっかくの良き「伝統」を捨てて,わざわざ破滅への道を歩もうとしている組織はないか。

 筆者が語る「世界を変える方法」だが,実はポジティブであること,多様であること,現実を楽しむという志向があることを「伝統」として守ってきた組織もあった。

 そういう組織のうち,今は力強く存続しているものの,「とりあえず,やめてみよう」派からの圧力で「伝統」が脅かされているというところはないか。滅亡への道を選択しかけているところがある。

解放のための実践はそれ自体が解放でなければならない

 多くの人が疑問に思い,自分自身も信じ切れずに実践させられている方法に固執している人は,否定主義・全体主義・手段主義という三点セットの落とし穴にはまっている。そこには「出口」はない。

 レーニンが「オムレツを作るには卵を割らなければだめだ」と言ったのに対し,ダグラス・スミスは

卵は内側から破られなければならない

 と言ったことが紹介されている。

 卵を割ってしまう教師と,子どもが自分で上手く割れるように導く教師のどちらが必要かは言うまでもない。

 卵の内部生命を殺してしまうような改革は,阻止しなければならない。

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