面従腹背
前川 喜平
毎日新聞出版
2018-06-27


 ビートたけしのように「生き生き」している70代もいれば,私のように「死にかけている」50代もいる。「『さみしさ』の研究」(小学館新書)の中で,たけしは「人は年をとればいろいろと不自由になっていくものだ」という趣旨のことを繰り返し述べている。弱みは弱みとして自覚した上で,かけがえのない強みで生きていく。それは行政マンとしても,教員としても,同じことである。

 『面従腹背』の中で,道徳教育の教科化とその経緯について,前川氏はわかりやすくまとめてくれているが,文科省がその強みを生かして「守りきったもの」に関する記述もある。

 小学校では今年度から始まっている,中学校では来年度から始まる「検定教科書付き道徳」には,実は「最後の防波堤」が効いている。このことに気づいたのは,恥ずかしながら『面従腹背』のおかげだった。

 普通に考えて実現は不可能である「主体的・対話的で深い学び」という新学習指導要領の趣旨には,国による教育支配に対する「最後の防波堤」という役割を期待することができる。

 文科省をこきおろしているある大学のセンセイにも教えてあげたい。

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