歴史ゲームのシナリオをつくるための事典ですが,こうした本が一般向けに出版されるほど,日本にはゲームはもちろん,歴史のファンが多いものだと実感させられます。
教科書上の表記では「下剋上」とされているものが「下克上」となっているなど気になる点はありますが,戦国時代や中世社会の常識を知るための本当に優れた「事典」になっています。
「せんそ」って漢字で書ける人はほとんどいないと思いますし,
「蟾酥」って書いても何という意味かわからないでしょう?
「蟾」の訓読みは「ひきがえる」(蟾蜍,蟇蛙)です。
「蝦蟇」は・・・「がまがえる」です。蛙は,日本の農業では田の神(農耕神)の使いとされてきました。
「蟾酥」はいわゆる「ガマの油」の原料のひとつで・・・・なんてことまで載っています。
忍者の漫画では巨大なガマガエルが登場しますが,そのルーツは中国の『列仙傳』に見える蝦蟇仙人の影響だとか・・・。
伝説の数々はもちろん,桶狭間の戦いの実情と考えられている内容など,歴史解釈の新説も盛り込まれていますが,それらのご紹介はここではやめておき,執筆にあたった方々(スタッフ)の紹介メッセージがおもしろかったのでとりあげておきたいと思います。
荒神マサノヴさん・・・工場取材からゲームシナリオ管理までやる雑食物書き。本書では武将逸話関係を・・・
佐上典明さん・・・四国の奥地に生息する雑学系男子。本業は小説執筆。本書では食事事情などを・・・
静川龍宗さん・・・横須賀の山中に隠棲し,時折舞い込む執筆仕事で口を糊する・・・。本書では宗教関係を・・・
などなど。
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