教育失敗学から教育創造学へ   (読書編) ~子どもの教育に情熱をかける人々のために~ 

小学生と大学生の親です。 このブログでは,読書から得られた発見や視点を中心に,子どもの教育について考えていることを書き綴っていきたいと思います。

受験

教育についての都合の悪い事実


 
 「一斉授業にはついていけない」大学のセンセイたちにとっては都合の悪いことがたくさん書いてある。

 何しろ自分たちが実践している教育が,「効果のない教え方の例」として示されてしまっているからである。

 他人にとって不都合なことを喜ぶのは不謹慎かもしれないが,子どもたちにとっては,「効果のある教え方」をしてくれた方がためになる。

 能力差がある集団ではやってはいけない指導法など,日本の教師たちならよく知っているはずであるが,まずは,低学力の子どもでもきっちりと成果を残せる総合的な学習の時間の指導ができた人たちの声を聞くべきだろう。

 総合的な学習の時間の指導の成果を堂々と示せなかった人たちが,アクティブ・ラーニングばやりに乗って,しゃかりきになっている姿は,見苦しいとしか言いようがない。火事場泥棒みたいなものである。

 さて,気になるのは,今後の日本の15歳学力の動向である。

 子どもの数は着実に減っているから,自然と「少人数クラス」が増えているのに,学力向上はあまり進んでいない実態がある。なぜだろうか。授業が「塾」化しているからだろうか。

 これからは,今までの教育の欠点よりも,長所,というか,日本では当たり前であることに目を向ける人が出てきても良い頃だろう。

 何しろ,新しい学習指導要領で身に付いた力を問うための入試問題をつくるのに,相当苦労しそうなことがすでにわかっているからである。

 学習指導要領ができると,新しい教科書の編集が始まるのだが,原稿が書けないで困っている人が増えていくと思われる。何しろ,ちょっとくらい目先を変えたくらいでは,十分に満足できる指導ができなくなってしまい,同時に,満足できる評価方法,能力の測定方法がとれないからである。

 本当に新しい評価方法と言えるのは,たとえば「問題をつくらせる」「課題を発見させる」・・・ということは,正答として認められるものが,テストが終わり,解答をすべて吟味してからでないと決められないようなテストによるものである・・・が,こういうことはすでに授業でやってもらって,出来不出来を評定=成績できちんと示してもらう方が,余計な時間もかからないですむ。

 しかし,学校の指導が信頼されない・・・何しろ,「効果のない教え方」をして評定を出してしまっている人がいるので,入試でやるしかないのだが・・・。試験を受けてから合格が決まるまで,1か月とか2か月かかる,というのでは困るだろう。そういう評価方法を行うようなテストというのが,最も求められているもののはずなのだが。 
 
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「先輩」に対する礼儀作法



 銀座のすし屋をくわえようじで出ようとしたときに,年配の店主から咎められたというエピソードが,週刊東洋経済の『少数異見』というコラムで紹介されていた。

若いうちにそんな恰好しちゃいけない。くわえようじは,みっともないからおよしなさい

 今,客にこんな「助言」をしてくれる「人生の先輩」はなかなかいないだろう。

 しかし,そういう「助言」を必要としている「人生の先輩」がたくさんいることが,「セクハラ」に関する問題で明らかにされている。

 官僚,政治家,大学教授,経営者などによる「セクハラ」の実態は,世の中の女性や若者を絶望的な気持ちにさせている,とコラムでは指摘されていた。

 先日,ある会合で幅広い年齢層の卒業生が集まった会があった。
 
 それほど広くない部屋で開かれた会合だったのだが,最も年齢の高い先輩が退室されたときに,席を立たなかった(もちろん挨拶もしなかった)若い後輩を私が咎めることになった。

 教育する立場にいる人間として,できれば「礼儀」や「作法」は「形」だけのものとして理解してほしくはない。限りなく「自然」に行動できることが望ましい。

 難しいのはこれからの「後輩」たちである。
 
 敬意や礼儀を大切にしながらも,「先輩」を「咎めなければならない」場面がやって来る。
 
 今回私が注意したのは「後輩」である。同じようなことを「先輩」に対してもできるだろうか。

 そもそも「注意する」とは「先輩」が「後輩」に対して行うものだろう,という考え方もあろう。

 「注意する」こと自体が「礼儀作法違反」となるのか。そんなことはないはずである。

 年齢の上下は関係なく,よりよい人間関係が築けている証拠となるのが,後輩でも先輩に意見が言える,ということだろう。以下は,コラムからの引用である。

作法は,法律や社会ルールと違い妥当か否かが明白ではない。場を共有し向き合う相手との健全な関係を維持するための配慮ある行動や発言であり,絶対的に正しいというものはない。

 池上氏の主張として,「どう生きるか」という答えは「どういう時代か」によって変わってくる,というスタンスも紹介されている。「セクハラおやじ」には,相手への敬意はもちろん,池上氏の言う「時代感覚」もないということである。

 「先輩」が「後輩」に大切なものを伝え続ける一方で,「後輩」からのメッセージもたくさん受け取らなければならないことを,一番認識すべき人はだれだろう?
 
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東大は模範解答を公表できるか?



 「有名中学」入試問題と東大の入試問題から「偏向」「自虐」度のチェック,「史料台無し」の事例を挙げている。

 東大入試の日本史問題については,駿台と東進と河合塾の模範解答例から,得点を取るための「無難な解答」が本当に正解と言えるのか,「模範解答」は公開できるのだろうか,という扱い方がされている。

 どこかで紹介済の話かも知れないが,私はアメリカの研究者による日本の歴史教科書への感想が興味深かった。教科書に求められるものは何か。解釈か,事実の羅列か,思考を促す問いかけか。

 最近の中学校の歴史教科書は,資料集のように図版がたくさん掲載されているが,文章をしっかり読ませるアメリカ型の教科書を一度小学生に読ませてあげたい。コンパクトにまとまりすぎた教科書の弊害を検証している研究成果も見てみたい。
 
 初見の史料でその活用力が問える良問をつくるのはなかなか難しいのだろうが,やはり「挑戦的」な入試問題を見るのはわくわくするものである。ミスを恐れず果敢に攻めてほしい。

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地図なしでも地理は学べる?~世界一おもしろい地理の授業



 地理の本なのに,ほとんど地図が登場しない。ときどきあるのが教師が黒板に描くような略図。
 
 受験地理がどういう仕組みで成り立っているか,地理学がどういう学問かがよくわかる。
  
 296ページのアフリカの略図で,北回帰線らしきものに「赤道」という説明があるのは誤り。
 
 第2版が出版されることがあれば,修正しておいてほしい。


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私大入試異常難化の原因~難化拡大へ向けて



 2017年の大学入試で起こった異常な私大の難化の原因は,入学定員の厳格化にあったようだ。
 
 一定基準よりも多くの学生を入学させると,国は補助金を出さないというペナルティを科すことができる。18年はその基準がさらに厳しくなるという。

 最難関・難関私立大での合格者の絞り込みは,中堅大学の倍率や難度を急上昇させる。

 一方ではバブルが崩壊したと見るべきであるが,
 
 同時に,難関私立大の志願者が例年より多く併願する予想が立っており,バブルが生まれそうだという。
 
 受験料で増収,学費収入で減収となる有名私立大学の将来はどうなるのだろう。

 ノーベル賞学者の先生も,仕事の半分は寄付金集めだという。

 大学も,卒業生や企業からの寄付金では全く足りないことになるだろう。

 いずれ,規定以上の寄付金を納めれば大学に入学できる仕組みができるだろう。
 
 金が物を言う時代の教育とは何かを考えさせられる。

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