教育失敗学から教育創造学へ   (読書編) ~子どもの教育に情熱をかける人々のために~ 

小学生と大学生の親です。 このブログでは,読書から得られた発見や視点を中心に,子どもの教育について考えていることを書き綴っていきたいと思います。

エネルギー・環境

目くらましで見えなくなっていたこと~売られる日本



 「目くらまし」を使っている人間の立場は異なっていても,日本やアメリカでは・・・あるいは他の多くの国々でも,国民が知るべき情報を流れにくくする仕掛けが功を奏しているのかもしれない。

 遠くの場所の下らないニュースを嘲っているうちに,足もとで起こっている危機が見過ごされる。
 
 与党にも野党にも都合の悪いことは,隠され続けるかもしれない。

 火が付いてから慌てる国民性はこれから何世代続くのだろう。

 借金を減らす誘惑に負けた自治体が,日本の「財産」を売りさばいていく未来は,すぐそこに迫っているのか。

にほんブログ村 本ブログへにほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へにほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へにほんブログ村 受験ブログへにほんブログ村 受験ブログ 受験生の親へ教育問題・教育論 ブログランキングへ

ツリー型とリゾーム型~教育課程のかたち



 研究大会などに出かけると,大きな目標が掲げられていて,その実現に向けての取り組みが「構造図」としてまとめられているのをよく見る。基本的に,「ツリー構造」である。物事は,整然と示されていることで,理解しやすくなる。あるものはAの仲間,別のこっちはBの仲間,などと,違いによって区別されている=「分けられていること」が,「分かりやすさ」と連動しているのである。学校の教育課程も似たようなものである。

 しかし,こうした基本原則に沿って物事を系統的に整理していくという思考は,多様性を排除するなどの弊害をもたらしてきた。新しい価値が生み出せず,変化に対応できない。ドゥルーズとガタリがこうした「ツリー」型に対抗して提唱したのが,「リゾーム」(地下茎,根茎という意味)というネットワーク型の思考法だった。

異なったものを体系化・秩序化するのではなく,〈全体を構成するそれぞれの部分を自由に横断的に接続していくネットワーク型の思考法〉がリゾームです。

 新しい価値や性質,多様性を生み出すためには,自在なネットワークでつねに変化することが可能である「時間」と「空間」が必要である。今までの日本の学習指導要領には,この「時間」も「空間」もなかった。おそらくこれからも,道徳科まで加わった「ツリー」型の教育課程でがんじがらめの中,「カリキュラムマネジメント」が求められるわけだが,メニューがすでに決まっていて時間も限られている料理人に「工夫しなさい」はないだろう。食材をよくするか,見栄えのよい皿を用意するしかない。巷に溢れている私的な教員研修はこの類である。

 「ツリー」型発想の行き着いた先が,教科独自の「見方・考え方」というシロモノである。過去の学力調査や教育課程実施状況調査をふり返ればわかるように,今までの子どもたちは,そんなものには目もくれず,ひたすら教科書の内容を覚える学習を繰り返してきたため,「考え,説明する問題」に弱い。

 本当に子どもに「考える力」をつけさせようとしたら,「教科の枠」など取り払って,本当に学びたいものを見つけさせ,探究させる必要がある。しかし,そんなことはできないことは,総合的な学習の時間の実施状況を見ればこれもまたよくわかる。総合的な学習の時間が創設されたときに,「教科横断的な学習」の優れた実践が始まればまだ希望もあったのだが,そう簡単にはいかなかった。
 
 日本の教育では「教科横断的」にしようとするからダメで,教科も含めてすべてを自由に横断できる学習にしなければならなかった。そういう学習が展開できている学校は,どのくらいあるのだろう。エネルギー教育のような,道徳と特別活動,社会科,理科,技術・家庭科のすべてに関係がありますね,という学習対象をだれがどのくらい思い浮かべることができるだろうか。

 そもそも戦後教育は,リゾーム型思考ができるような活動が用意されていた。しかし,教師が教材を用意しきれない,実践しきれない,という理由で,ガチガチの教科書が登場し,子どもより教師の方が頭が悪いのではないかと思われるほど,懇切丁寧に「授業の方法」を紹介する本まで売れるようになってしまった。そんな本を売るより,子どもに「学習の方法」を紹介する本を教科書とセットであげた方が,よほど効率がよい。

 ツリー型思考が,どうしようもなく悪いものかというと,決してそうではない。
 戦争を例にすれば,わかりやすい。戦争に勝つためには,武器や基本戦術とそれを操る人間が必要である。どこかに「もれ」「弱さ」があると,敵につけこまれ,敗れてしまうことになる。ツリー構造で戦争の全体像が理解されており,命令も同じように系統的に下され,守られていくことで,それなりの「戦争」ができるようになる。
 
 しかし,お互いに「もれ」「弱さ」がなく,同じような軍隊を同じように率いていくと,戦線は膠着し,兵士の消耗合戦になる。だから勝つためには,「思いも寄らない新しい武器や戦術」が必要になってくる。こういう武器や戦術は,ツリー型思考からは出てこない。そもそも発想の枠内にはないからである。

 地上に出て見えている「樹木」=ツリーの「幹」「枝」「葉」と,地下にあって目には見えない「根茎」=リゾームを対比させたこと自体が,本当に秀逸な発想である。

 世の中の多くのものは,みな,「異なっている」ものばかりである。しかし,それらはすべてどこかで「つながっている」という意識に目覚めたときに,たとえば世界全体の持続可能な社会づくりの意義が見えてくるのである。

 ツリー型の内容の「整理」をしっかり行った上で,発想をリゾーム型に切り換え,新たな発想を生み出させるようにする,そういった時間的なゆとりを教育課程にはもたせてほしい。

にほんブログ村 本ブログへにほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へにほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へにほんブログ村 受験ブログへにほんブログ村 受験ブログ 受験生の親へ教育問題・教育論 ブログランキングへ

日本の子どもたちから創造性がなくなるまえに



 バナナに「訳あり品」がない理由がよくわかった。
 
 なぜ農産物であるバナナの規格は統一されているのか。
 
 それは,遺伝的に同一のものだからである。

 1950年にグアテマラでバナナを生産していたユナイテッド・フルーツ社の収益は,グアテマラの国内総生産の2倍(2割ではない)の収益を上げていた。

ユナイテッド・フルーツ社を始めとするバナナ産業は,あらゆる現代産業がやっていることをしていた。とにかくある一つのものごとを効率的に行なう(ママ)方法を発見することに集中していたのだ。

 品質に優れていて,よく育つバナナを大量生産するということは,多様性をなくすということである。

 しかしその種が弱い病気が流行ることで,すべてのバナナが壊滅する。

 同じことが別の作物でも各地で起こってきた。

 病気に強い種にすればよい・・・確かにその通りかもしれないが,「効率的」に利益を上げていく一方で,たとえばコーヒーが全滅したら茶にするといった企業の行動は,今の教育政策にまるごと当てはまる愚行の繰り返しのように見える。

 私企業が得意なのは,重点を決めてそこに資源を集中するという「効率」重視の行動である。

 他人(他国)の土地を借りて金儲けをしている人たちは,その土地がダメになったら別の土地を探せばよい,という発想ができる。

 教育でも同じようなことが起ころうとしているが,教育産業が得意とする場所とは距離を置いて,「多様性を守る」ことこそが国の役割ではないか。

 今は環境に配慮した経営をしないと株が売られる時代になったから,株主重視の考え方から「多様性」を守る取組をしている企業も増えてきているが,「環境重視」という判断が下せるのは「公共」の立場を優先できる政府しかない。

 入試科目にもならない高校の新「公共」が,そういうことを教えるのであれば,意味がある。


にほんブログ村 本ブログへにほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へにほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へにほんブログ村 受験ブログへにほんブログ村 受験ブログ 受験生の親へ教育問題・教育論 ブログランキングへ 

太陽光でとどめの一撃



 日本の太陽光パネルメーカーの「落日」が迫っているという。日本経済新聞が今日未明に配信した記事によれば,太陽光パネルの世界1位の市場である中国の政策転換=固定買取価格の引き下げ,新規のメガソーラーからの買取停止,2位・3位のアメリカとインドでの保護政策=セーフガード(緊急輸入制限)措置の発動により,行き場を失ったパネルが大量に日本に流れ込み,

ただですら弱っている日本勢に,とどめの一撃になる可能性がある

とのことである。

 記事では,日本の太陽光パネルメーカーの衰退の経緯が説明されている。

 液晶やプラズマパネルの大型投資という過去の失敗も影響してか,需要増~バブルの時期に,その後の需要急減を警戒して太陽光パネルの追加投資や増産に二の足を踏んだという。

 太陽光パネルの価格は,世界的な増産で,ここ数年で6割下落しているそうだ。

 太陽光パネルは原価の半分程度をガラスなどの原材料が占めているので,コストを抑えるには原材料の大量調達がポイントだという。

 住宅向けパネルにシフトして生産規模が小さい日本勢は,海外勢に比べて3~5割高いという。
 
 エネルギー自給率が8%しかない日本。
 
 自給率100%の太陽光発電だが,パネルが海外依存に陥る状況を,どう見るか。 

にほんブログ村 本ブログへにほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へにほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へにほんブログ村 受験ブログへにほんブログ村 受験ブログ 受験生の親へ教育問題・教育論 ブログランキングへ

LNGパニック~週刊ダイヤモンド



 今号の特集2「電力・ガス業界騒然!LNGパニック」の内容を知って驚いた。
 
 記事からわかったことは,LNGビジネスの特徴としての「プロジェクトの着工から生産開始まで5~6年かかる」ためのタイムラグの問題。

 需要減少を読めなかった企業の「過剰投資」「輸入契約量>消費量による余剰分をどうするか」などの問題。

 自由化前後の商社と電力・ガス会社の関係の変化。

 アジアだけにある原油価格に連動したLNG価格。

 経産省が掲げたLNG市場戦略のお粗末さの問題。

 中国のLNG爆買いへの対応策。

 日本と韓国が協力して中国に対抗する形ができるかどうか。
 
 日本もそろそろ「戦略的な政策」を発動する時期にきているようだ。

にほんブログ村 本ブログへにほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へにほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へにほんブログ村 受験ブログへにほんブログ村 受験ブログ 受験生の親へ教育問題・教育論 ブログランキングへ
最新コメント
アクセスカウンター

    受験ブログ
    livedoor 天気
    「livedoor 天気」は提供を終了しました。